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【近現代編23】高度経済成長の足掛け【高校ぐらいの日本史】

大正デモクラシーから暗転、15年戦争へと突入した日本はいよいよ希望の戦後を迎えました。今回は、荒廃した戦後から高度経済成長へ至るにあたって築かれた土台について、その成立の過程を学びましょう。

戦後の国民生活

  • 国民生活の破綻
    • 物資の欠乏で生産力が著しく下がる
      • 大戦によって、我が国は国土の44%、国富の34%を失った。
    • 軍需工場の労働者・復員軍人・外地からの引揚者などおよそ1000万人の失業者が発生
    • 多額の公債を抱えた政府は、軍需補償や復員手当、占領軍の施設建設費を賄えない。
      • 政府は戦時中に大量の紙幣を発行した。
      • →急激なインフレで国民の衣食住が困窮。
    • インフレの抑制
      • 1946年2月 幣原内閣は金融緊急措置令を出し、インフレを抑制しようと試みる。
        • 預金封鎖
        • 新円発行によって市場の紙幣流通量を減らす
        • →効果は一時的。
  • 男女同権の衆議院議員選挙(1946年4月)
    • 議席の3割を革新政党が占める。
    • 幣原内閣は辞職に追い込まれる。
  • 第一次吉田茂内閣(1946年5月~)
    • 日本自由党
    • 1946年12月、傾斜生産方式を採用。
    • 続く片山内閣へ継承される。
    • 石炭・鉄鋼などの重要産業に資金・資材を集中投入する。
    • 1947年1月に復興金融公庫を設置。
  • 労働運動の発展
    • インフレの中で低賃金・食糧難に苦しむ民衆が支持。
    • 戦後初のメーデー…1946年5月1日、東京で50万人が参加。
    • 食糧メーデー…1946年5月19日、米よこせデモを行う。
    • 総同盟などが結成…1946年8月、労働組合の組織化が進む。
    • 二・一ゼネスト
    • 4月の総選挙で社会党が第一党となる。
  • 片山哲内閣(1947年4月~)
    • 社会民主民共連立内閣
    • 連立内閣のため社会主義政策が取れず総辞職
  • 芦田均内閣(1948年3月~)
  • 第二次吉田茂内閣(1948年10月~)

第二次世界大戦で変わった世界

 

資本主義(自由主義)陣営〈西〉

社会主義(全体主義)陣営〈東〉

盟主(中心国)

アメリカ合衆国(USA)

ソビエト社会主義共和国連邦ソ連,USSR)

政治

トルーマン・ドクトリン

コミンフォルム

経済

マーシャル=プラン

コメコン(経済相互援助会議)

軍事

NATO北大西洋条約機構

WTOワルシャワ条約機構

冷戦の激化

  • 冷戦(冷たい戦争)が激化するに伴って、アメリカの日本占領政策が転換する。

混迷する日本経済の復興

  • ガリオア資金(占領地域救済政府資金)・エロア資金による経済援助と賠償の緩和
  • 傾斜生産方式(1946年12月)
    • 第一次吉田茂内閣→片山哲内閣へ継承。
    • 石炭・鉄鋼などの重要産業に資金・資材を集中投入する
    • →インフレーションがさらに加速。

アメリカの占領政策転換(逆コース)

  • 中国で共産党が優勢となったことへの危機感が生まれる。
  • 1948年1月:アメリカ陸軍長官ロイヤルの演説
    • 「日本を極東における全体主義共産主義)に対する防壁にする」
    • 日本経済の弱体化をもくろむGHQの占領政策を批判し、共産主義に対抗するため、日本の経済発展を優先。
    • アメリカは日本に経済援助と経済安定を援助し安定した工業国にする。
    • 東アジアにおける主要な友好国となることを期待する。
  • 諸外国に対する賠償軽減
  • 企業分割の大幅緩和
  • 1948年12月:経済安定9原則
    • GHQが第二次吉田茂内閣に指令
    • 経済安定計画の立案と実施を促す。
    • (1)経費節減による均衡予算/(2)徴税の促進と強化/(3)預金貸出先の制限/(4)賃金安定策の確立/(5)物価統制の強化/(6)外国貿易管理の運営改善と外国為替管理の強化/(7)輸出増大のため物資割り当て及び配給制の改善/(8)全重要国産原料生産の増産/(9)食糧集荷計画
    • →1949年春には工業生産は戦前の約8割まで回復。
  • 1949年4月:ドッジ・ライン
    • GHQ顧問のドッジが経済安定9原則の具体化
    • 赤字禁止の超均衡予算を実施してインフレを抑える強力なデフレ政策
    • 1ドル360円の単一為替レートを実施して輸出促進
  • 1949年9月:シャウプ勧告
  • ドッジ・ライン、シャウプ勧告による税制改革の意義
    • 復金インフレは抑制され、円の価値が安定し国際競争力が高まる。
    • 一方で激しい不況に陥る。
    • 1949年9月以降、消費者物価が下がる。
    • 企業が合理化を迫られ、人員整理が進む。
    • "安定恐慌"となり失業者が急増。
    • 独占禁止法が緩和され、大企業が温存。

逆コース民主化

戦後文化の開始(占領期の文化)